後輩は見える人・・・ すこし怖い話
吉良町は、かつて愛知県幡豆郡にあった町。西尾市に2011年編入合併されたので今はその町名はありません。
忠臣蔵では悪役の吉良上野介(こうずけのすけ)の領地で、彼は地元では名君と慕われていました。
地元、吉良では今でも吉良上野介の悪口を言ったらダメというのは鹿児島で西郷どんの悪口を言ったらいかんのと同じですね。
まあ、余談なので聞き流してください。
そんな吉良町のとある取引先(と言っても小さな機械工具屋)
で年配の女性経営者と商談というか、雑談をしていました。
先代のお父さんが高齢で亡くなって後を継いだ2代目です。
その取引先を出た後で、後輩君は言いました。
「あの~奥のほうにいたのは誰ですか?」
「えっ、誰もいなかったと思うけど」
「ずっとうつむいてて、会釈したけど無視されたんです」
と怖いことを言うのです。
「どんな人だった?」
「かなりの年配で、背が高くて痩せていてちょっとダンディかな?」
女性経営者は年配ですがスラッと背が高くなかなかの美人さんなのです。
「ひょっとして君は見える人なのか?」
「・・・・」
そして、また別のある日、名神高速の上り滋賀県のどこかで助手席に乗っていた彼(ペーパードライバーで、高速で運転したことがまだなかった)
が大声で言いました。
「あ、中央分離帯に人が寝ています!」
「悪い冗談ゆうてると、しばくぞ!」
「ほんま、ほんまです。中央分離帯の植え込みの中に人が横たわっていた!」
「どんな、男か女か、子供か大人かどんな服装してたんや!」
「ようわかりません。多分オッサンです!」
「君は、見える人なのか?」
「・・・・・」
可能性としては、作業員さんが中央分離帯で作業していたか・・・
ただ、工事中の表示はなかったし、カラーコーンや、発煙筒も焚かずに
作業するかな?
ねっ、怖いこと言うでしょ!
なんのオチもない、ただそれだけの話でございます。
彼は今、東京支社でベテランとしてがんばっています。
・・・知らんけど!